アメリカ，岩石中のバクテリア

摘要

チリのアタカマ砂漠では，最も乾燥した地域で，光合成微生物のシアノバクテリアが，石こうが豊富な岩石中で繁殖している.カリフォルニア大学ァーバイン校の研究者は，微生物と岩石の生物化学的関係について，X線，電子顕微鏡及び分光法などの分析装置で調査した.石こうは，カルシウムと硫酸イオンが水分子と重なつた結晶性物質で，バクテリアが成長する場所には，より多くのミネラル無水物が含まれ，バクテリアがないところには石こうが残留していた.シアノバクテリアは力ルポン酸で作られた薄膜で自分自身を保護していて，水を吸収するために岩石を溶解して，その結果無水石こうが生成しているようである.