貴金属フリーの水電解用の新規酸素電極材料の探索

摘要

本年8月に国連の気候変動に関する政府間パネル（IPCC）が2014年以来、6回目となる地球温暖化の科学的根拠を纏めた作業部会の最新の報告書（第6次評価報告書）を公表した。その中で国際社会がこれまで設定してきた気温上昇抑制の目標が2040年までに、早ければ2030年代半ばまでに突破される可能性を指摘した。更に今後数十年の間に二酸化炭素を始めとする温室効果ガスの排出を大幅に減少しなければ、21世紀中に地球温暖化は1.5、およびを超えるとも警告している。これは2年前の2019年にIPCCが公表した特別報告書でも指摘されたことが踏襲されており、また、2015～2018年の世界平均気温は観測史上最高で工業化以前から世界平均気温が1℃上昇したと発表した世界気象機関とも合致する。このように地球温暖化は時々刻々と危機的な状況下になりつつある。