洋上風車の適合性確認

摘要

本稿では、弊財団の実施する適合性確認の制度と関係法令について、主に洋上風力発電設備(以下、洋上風車と呼称)を対象に紹介したい。本稿のタイトルに目が留まり興味を持って項いた読者の方は、どのような事業者が洋上風車を対象にどのような設計を行っていて、それに対し弊財団がどのように適合性確認を行っているのかについて、お知りになりたいということは私も十分に理解しているが、それを話すと私の手が後ろに回ってしまう。タイトル詐欺ではないかと思われた方鋭い、そのご指摘は決して黒ではないが、限りなく黒寄りのグレーで申し訳ございません。上記のような適合性確認のお話は、法令に抵触するため一切できないことはご容赦願いたい。よって、本稿では、適合性確認という業務がどのような制度の上成り立っているかについて、法令の観点から主に述べたいと思う。本稿を読んで下さっている方には、洋上風車が工学的にはどのように適合性確認が実施されているかについて興味があり、工学的内容とはほぼ無縁の適合性確認の制度や関連法令なんて微塵も興味がないよという方も少なからずいらっしゃると思われるが、かく言う私自身も現世、来世どころか5世くらいに亘り徳を積んで輪廻転生しないとその深淵なる世界の面白さは理解できないように思う。しかし、内容の興味深さはさて置き、本稿を読んで項ければ、何故洋上風車が法令上適合性確認の受検対象となっており、どのような法令と関係しているかについての知識は身に付けて項けると思う。