設計者·技術者の視点から考える射出成形の不良と対策［第9回］成形品が金型から離型するときの影響 その2

摘要

今回は、「成形品が金型から離型するときの影響」で発生する代表的な①～⑤の不良のうち、②以降の4つについて説明する。①真空密着;②金型とられ③クラック（割れ）;④白化;⑤すり傷（めくれ）。金型とられの不具合（図1）は金型内のいろいろな箇所で発生し、可動側への金型とられ、固定側への金型とられ、成形品以外のランナーやスブルーなどの金型とられがある。特に完成直後の金型は、金型加工上の問題や成形品設計および金型設計上の問題を含んでおり、予期しない不具合で金型とられが発生する危険性がある。金型の動きと成形品の状態を確認しながら注意して成形する必要がある。