「私の死生学?死生観一医療者から医療者へ、そして患者へー」

摘要

死の全体像をつかむことは誰にもできない。でも死は、一つの出来事、一人の人の中を 通っていく時、回りの人に姿の片鱗を見せる。残像を刻む。著者たちの多くは、死を身近 にして生きてきた人たち。その人たちの体を死が通っていく時、死は独特な光や独特な影、 独特な言葉を残していったように思える。著者たちが死について書いたというより、死が 著者たちを通り過ぎて行きながら、言葉を残していった。それらの言葉の綴りとも思える。〔前文「死に届ける首飾り」（徳永進）より〕