ガス用ポリエチレン支管の摩擦圧接および非掘削道路施工法の開発

摘要

阪神·淡路大震災においてガスおよび水道用ダクタイル鋳鉄あるいは鋼管（以下，これらを鉄管という）は壊滅的な打撃を受けたが，ポリエチレン管の破壊箇所は全く認められなかった．これを契機に鉄管からポリエチレン管への交換工事が大都市から始まり，現在では地方都市に移りつつある．ガスの本管は舗装道路の端から約1200mmおよび道路表面から深さ約600mmの箇所に埋設されている．したがって，支管が新しく必要となった場合には舗装道路を破壊し，本管が露出するまで泥を掘削して支管の接合が行われている．我が国では本管に支管を接合するには，電熱線入りの高価なエレクトロフュージョン法継手（以下，EF法という）のうち，支管付きサドルが採用されている．さらに，支管接合工事を行った後，掘削した泥をもとに戻して再舗装する必要がある（以下，この工法を従来法という）．これらには莫大な費用を要するのみならず，道路は通行止めか片側通行となり，通行車両に多大な迷惑をかけている．