園芸施設の設備

摘要

前回、昔の園芸施設として温室と温床を紹介 しました。温床の商業利用は廃れましたが、温 室は資材や規模が変わったとはいえ、骨組みと太陽光を透過する被覆で構成される点では100年間本質的に変わりありません。一方、園芸施 設内部の設備には新たなものが加わっています。圃芸施設内の設備等について昔(約100年前）と今（現代）を比較しました（表1)。昔は今 に比べて設備項目が少なくシンプルです。例え ば、自動計測制御機器はありません。すべて 人による計測制御です。また、人工光源もあ りませんでした。街頭用電灯や色付き（青色や 赤色）ガラス板等での生育実験の報告がある程 度です。現在、光合成を促進する補光設備ゃ植 物の形態形成のための電照設備が利用されており、将来的にはLEDの利用効率が50-60%に なれば太陽光を100%人工光に置き換えること が商業的に可能になるという人もいます。