飼料イネを用いた窒素除去とバイオマス生産

摘要

バイオマスを活用した資源循環型の水質浄化システムの構築に関する基礎的知見を得るために，飼料イネによる模擬汚濁河川水や畜産排水処理水からの窒素除去能力とバイオマス生産を評価する室内実験を行った。 2種類の流入方式と3種類の水量負荷を設けて処理を行った結果，飼料イネを植栽することにより，窒素の除去が促進されること，模擬河川水の系では，飼料イネを植栽した湛水連続流入式での窒素除去速度は間欠流入式より高く，最大995mg・m~(-2)・d~(-1)になり，ョシの除去速度に匹敵することがわかった。また，栄養負荷の増加と共に，飼料イネの地上部バイオマス生産量は高くなり，最大4.6kg・m~(-2)のバイオマスが得られた。 さらに，飼料イネに吸収された窒素の約80％は地上部バイオマスに含まれることがわかった。