人材不足と技能継承

摘要

世間では各方面で「2007年問題」が注目を浴びている。 日本の高度成長の牽引役であったいわゆる「団塊の世代」が2007年以降次々と定年を迎える時期となるためそう呼ばれているが，IT業界におけるベテランSE（システムエンジニア）や製造業における現場のベテラン技能職の退職により，今まで培われてきた技術やノウハウなどが適切に継承されなくなってしまう問題を指している。 バブル崩壊後の“空白の10年”における採用数の減少に伴い，彼らのノウハウを受け継ぐべき現場の専門技術者・技能者の人材不足もこの問題の深刻さに拍車をかけているともいわれている。