施設園芸における循環扇の利用と効果（上)

摘要

温室内の空気流動は、水蒸気、co2、熱などを拡散させる効果がある。自然換気時は屋外風の風圧力 や屋内外の温度差による浮力の効果により（Sase et al.， 1984)(図1)、また、強制換気時は換気扇によつ て生じる温室内外の圧力差により、室内の空気が流動する（図2)。しかし、冬季は外気温が低くなる ため、換気窓を閉じたり、換気扇を停止したりする機会が多くなる力、換気が行われなくなると温室内 の空気流動はわずかであり、気温、湿度、C02濃度などの環境因子に分布が生じやすくなる。したがつ て、温室内の環境を均一にするとともに、作物と周囲環境とのエネルギー、水分、 C02などの交換を促 進するためには、室内の空気を流動させることが重要である。