自動車と安全

摘要

2021年の交通事故における24時間死者数は2,636人と，1948年の統計以来，5年連続で最少を記録した．しかしながら，わが国においては歩行中や自転車乗車中の交通弱者の死者構成率が諸外国に比較し高く，高齢運転者による運転ミスに起因する事故の多発，いまだなくならない飲酒運転等の悪質·危険な運転による悲惨な事故等，2025年における死者数2,000人以下の政府目標達成に向けては依然厳しい状況にある．こうした事故に対して，官民の協力，「人」「車」「社会」が三位一体となった具体的取組みを加速する必要がある．