Gynecologic Cancer婦人科腫瘍進行卵巣癌初回化学療法を再考察しょうⅠ. Dose-Dense療法について

摘要

上皮性卵巣癌に対する初回化学療法として,2004年の 第 3 回 Ovarian Cancer Consensus Conference でパクリ タキセル+カルボプラチン（TC療法）が世界的に標準 療法となって久しい。2021年10月に行われた第6回 Ovarian Cancer Consensus Conference （OCCC6）では, パクリタキセル175 mg/m~2とカルボプラチンAUC 5～6 を3週ごとに6サイクル投与することが推奨され（conventional TC療法:c-TC療法）,これにベバシズマブを 併用することも可能とされている。また,レベル1の エビデンスがある集団には，c-TC療法の代替療法とし てパクリタキセル80 mg/m~2を1週間ごと,カルボプラ チンを3週間ごとに投与する方法（dose-dense TC療法: dd-TC療法）が許容されている。本稿では，c-TC療 法に加えてdd-TC療法が標準療法として推奨される根 拠となった臨床試験を中心に述べる（表1）。