メロディの輪郭を認識するときの誘発MEGの測定

摘要

本研究では、フレーズ間の輪郭の単調関係の定義を与え，それに基づいて，輪郭変化を認識する際の脳活動をMEGにより計測した。 全て上向の輪郭をもつ8音の基本フレーズを作成し、このフレーズをもとに3種類の試験フレーズを作成した。 被験者に基本フレーズと試験フレーズの輪郭が同一かどうか判断させて、課題遂行時の脳活動をMEGにより計測した。 その結果、輪郭を非単調的に変化させた際、輪郭を単調的に変化させた際よりも大きな脳活動が計測された。 この活動の信号源の位置は，変化が単調であるか非単調であるかで違いは現れなかった。 輪郭変化認識に必要な脳活動の一端を捉えたものと考えられる。