第93回 止まらぬ電気自動車と回生の恐怖

摘要

ハイブリッド（HV）車は、自動車も鉄道も、ガソリンやディーゼルのエンジンと、モータ·充電池を組み合わせた構成の車両です。タンクに積む化石燃料の質量·体積あたりのエネルギー量の多さと補給時間の短さ、モータのアクチュエータとしての制御性の良さ（応答の速さ、回転速度に依存しないトルクの出しやすさ）を併せ持ちます。モータを持つことの利点には、減速時や下り坂においてモータで電気を回収=回生でき、貯めればその後に活用できることもあります。この説明で、「モータを発電機として使う」という表現を見かけますが、若干語弊があります。モータの発電性質（起電力）は回転速度に比例した電圧が（駆動に使用しているときも含め常に）生じるもので、単にその電圧を使うなら速度が遅くなると使えなくなる雰囲気があります。