NIRSを用いた自動車運転時における疲労の定量的評価

摘要

疲労体感感度には個人差があり，身体からの疲労に関する種々のシグナルに気付かないことがある．そのため，気付かずに蓄積した疲労がしばしば事故の原因ともなる．本論文は，身体から発せられる情報を事前に検知することで疲労に起因する事故を減少させることができると考え，安全確認等に必ず疲労が伴う自動車運転に着目し，疲労の計測法を提案する．この提案手法では，近赤外分光法（NIRS）を用い，被験者の運転前後の脳活動を計測し，疲労の特徴抽出および解析をすることにより，疲労の定量的評価を行う．