エルデカルシトール,先発?後発全3製品が出荷調整に

摘要

日医工が2021年6月に骨粗鬆症治療薬エルデカルシ トールの一部包装規格を供給停止にした影響で,同じく 後発品を扱う沢井製薬と,先発品をもつ中外製薬が7月 7日に一斉に出荷調整の案内を始めた。エルデカルシトール先発品は中外製薬の主力品の1 つ。同剤を巡っては,特許権侵害訴訟を抱えたまま日医 工と沢井製薬がそれぞれ後発品を薬価収載し，2020年8 月に発売に踏み切った。今回の問題は，日医工が6月21日にエルデカルシトール0.5mug/0.75mugについて，製造所変更に伴う技術移管 の遅れを理由に全6包装規格のうち4包装規格の供給を 一時停止するとの案内を始めたのが発端。その影響で注 文が殺到した沢井製薬は，委託製造先に製造所のGMP 保守点検を延期してもらうことで需要に応えていたが， 保守点検をこれ以上延期するのが難しくなった。