グリーンナセルー初の天然繊維複合材製洋上ナセル

摘要

グリーンナセルは，風力タービン用に開発された初の天然繊維強化複合材（NFC）構造である。このプロジェクトは，洋上風力タービンのナセルなどの大きな複合材構造を，従来のGFRPに代わってNFCで構築する方法を示しており，その材料構成はフラックス繊維強化材，バルサ材コアおよびバイオベース樹脂である。フラックス繊維は，その成長段階で大気からCO_2を吸収すること，また繊維化には有害な化学物質を使用せず機械的なプロセスを用いることで，ガラス繊維よりも地球温暖化抑制に貢献できる。これを，従来の樹脂よりもCO_2放出を削減できるバイオベース樹脂と組み合わせると，性能を犠牲にすることなく，持続可能性の点でははるかに優れる。