肝硬変

摘要

肝臓は栄養素の代謝および狞蔵に中心的な役割を果た しており，肝機能の低下した肝硬変では，高頻度に栄養 障害が出現する。適切な栄養療法を行うにあたり，栄養 状態の評価が必須である。また，近年サルコぺニァが肝 機能と独立した予後因子であることが数多く報告されており，筋肉の評価も重要となる。実際の栄養療法としては，タンパク低栄養患者への分岐鎖ァミノ酸（branched chain amino acids ； BCAA)製剤投与やエネルギー低栄 養患者への就寝前軽食（late evening snack ； LES)に よる栄養療法が行われ，肝機能のみならず予後やQOL 改善効果も報告され，さまざまなガイドラインで推奨されている。