日本語イントネーション特徴を考慮した単語アクセント発音自動評価の検討

摘要

本論文では、日本語の発音習得を支援するため、日本語イントネーションの特徴を考慮した単語アクセント型判定法を提案する。 本方法では、基本周波数パターンからイントネーション特徴を補正し、相対アクセント位置と語末の基本周波数の傾きの特徴から、区分的線形識別関数によりアクセント型を判定する。 日本人男性5名による助詞を付加した2拍単語普声、及び日本人男性4名による2拍単語が含まれる文音声において、それぞれ発音評価実験を行った。 その結果、2拍2型単語にのみイントネーションの特徴を考慮し、基本周波数パターンに1.50 octave/sec の直線補正をすることで、単語音声では83.2％、文音声では69.6％のアクセント型判定率が求められ、2型に対しては、それぞれ25.0％、7.5％の改善がみられ、イントネーション特徴の補正を行うことの有効性を確認した。