グローバル生産革新の取組み

摘要

パナソニックは「その国の社会の一員として、その国の発展のために貢献する」という創業者·松下幸之助の思いを基本に海外事業を推進してきた。1960年代から本格的に海外展開を始め、2010年4月時点で海外に186カ所の製造拠点を持ち、2010年度で海外の売上高が全体売上げの48％を占めている。今後、日本国内の市場が大きく伸びないのと対照に、ブラジル、ロシア、インド、中国を中心とする新興国市場は拡大の一途である。このような環境の中で、パナソニックは「企業活動のグローバル化」を成長戦略の一つに据えている。グローバル成長を実現するには、販売のグローバル化とともに、いかに競争力のあるグローバル生産体制を構築するかが重要である。その成功に向けて、「グローバル生産革新活動」は重要な鍵の一つであると考えている。