石垣市役所

摘要

津波の浸水被害域に位置した旧市役所を，高台の旧石垣空港跡地へと移転した.赤瓦屋根を用いて濃密な歴史と自然へと手を伸ばすことで，滑走路跡の草むらに大地と繋がった新しいまちが芽生えることを目指した.まず，集落のきっかけとなるひとつの交差点をつくることからデザインを始めた.沖繩の集落においては道が重要な役割を果たし，道の交差部分に微妙なズレを導入することで，グリッドプランをべースにしながらヒューマンでインティメートな集落が生成されてきた.石敢當(いしがんとう)はブレを重視する沖繩のアーバンデザインを象徴する.