米国滞在記

摘要

筆者は（国研）宇宙航空研究開発機構（JAXA）に在職し，主に構造·複合材料分野の力学的シミュレーションを中心とした研究を行っている。この度，JAXAの長期海外派遣研修制度によって2015年1月～2016年1月まで約1年にわたり，米国ワシントン州シアトル市のワシントン大学航空宇宙工学科（University of Washington（UW），William E．Boeing Department of Aeronautics＆Astronautics）に客員研究員（Visiting Scientist）として滞在し，研究を実施した。本稿では，筆者が米国滞在中に見聞した大学の様子や，米国における複合材料工学分野の研究動向，滞在の結果考えるようになった将来構想について紹介する。執筆時点ですでに帰国から1年近くが経過しており，日進月歩の複合材料分野においては，すでに時宜に適さない記述もある可能性があるがご容赦願いたい。