超音波振動を利用した転写加工技術のための基礎実験

摘要

多くの機械にみられる摺動面は適切な摩擦力を与えることによって円滑に動き，停止することができる．摩擦力は表面に微小な凹凸を創生する技術を開発することによって制御することができる．一方で，超音波振動が多くの加工分野で用いられている．本研究では，ローレット加工中に超音波振動を利用することによって，大面積の摺動面に微細な凹凸を創生する技術を開発することを目的としている．本報告では，超音振動の有効性を基礎実験で検討した．超音波振動を増幅するためのホーンを有限要素法を用いて設計し，製作した．このホーンを用いで2次元テーブル上の試験片表面に圧子で溝を付ける実験をした．その結果，押付力と摩擦力が低減された．