インターネット環境下における高精度時刻比較技術

摘要

これまで様々なインターネット環境下における高精度ハードウェアタイムスタンパを用いた片方向遅延時間測定の結果について報告してきた。一般のインターネット環境下では、測定系の精度が向上してもパケット遅延時間自身の分散が大きすぎるため、そのままでは遠隔地の原子時計の計測及び時刻同期に用いるためには精度が不十分である。 今回、計測によって得られたデータを適切なフィルタリング処理を行うことでクロストラヒック等の影響を抑え、さらに統計的な処理を行うことにより遠隔地の原子時計との時刻比較精度を大きく向上させることが可能となったので報告する。