Rapid Response System の実際

摘要

当院Rapid Response System （RRS）は典型的な4要素を備え,年間約1,000件の起動件数を得るよ うになってきており，システ厶が定着しつつあると考えている。またRRSのアウトカム（重篤な有害事象） を集計し,その推移を監視することも可能になった。RRSの導入と定着には，医療現場の文化や習慣の変 化が必要で，そのための教育が必要であるとしてきたことも当院の特徴である。このようなRRSを推し 進めてこられた背景には，病院の方針,医療の質?安全推進室の全面的な支持，診療部,看護部の理解が あった。今後はさらにシステ厶が定着するように,教育や啓蒙を継続してゆく必要がある。RRSは病院の 規模や機能に応じて,おのおの求められるものが異なる可能性がある。すべての病院に同じ体制が適応で きるとは思わないが,当院RRS導入の経緯と実績から,自施設のRRS整備の参考にしていただきたい。