にちなん中国山地林業ァヵデミ一

摘要

にちなん中国山地林業アカデミーは，2019年に鳥取県 日南町が設立した全国初の町立林業大学校(1年制)です。日南町はいわゆる新興林業地ですが，町面積の89%に あたる30,436 haが森林面積で林業の盛んな町です。他 地域に比べ地力が高いこともあり，約10年前から皆伐 再造林が始まっている地域です（図—1)。人口は約4,100ムと少子高齢化が止まらない町ですが, 林業従事者は100名を超え若返りが進んでいます。2006 年に完成した日野川の森林木材団地では,LVL製造工場， 原木市場，木質チップ工場，森林組合木材集荷場等が整 傭され，日南町の林業拠点になっています。木材団地で は，年間約12万m3の木材を集荷し，うち約8万m3が 町産材になっています。木材団地の原木確保のためも林 業従事者の育成が喫緊の課題となっていました。2017年 に日南町が林業成長産業化地域に選定されたのを契機 に，全国初の立林業大学校を設立しました。設立当初 は，知名度の低さなど学生集めに大変苦労しましたが，現在では県内はじめ周辺地域への認知度も高まり，3年 目以降は定員を上回る応募者が集まるようになりまし た。就職先からの評判も上々で，地域の林業の担い手育 成に，少しずつ成果をあげています。