植物の細胞サイズを制御する転写因子SCL28

摘要

植物の成長は、細胞分裂による細胞数の増加と、個々の細胞の体積拡大の相乗作用こよって支えられている。細胞分裂は主に、茎頂や根端などに存在する分裂領域と呼ばれる部位で盛んに行われ、分裂領域を離脱した細胞は分裂を停止したのち、急速な細胞成長によってその体積を拡大し、様々な機能を持った細胞へと分化していく。分化した細胞では、細胞の機能に適したサイズを持つことにより、それぞれの機能が効率よく発揮されていると考えられるが、これを実現する仕組みは十分には理解されていない。