R-730次世代線形衝突型加速器計画C~3

摘要

次世代の線形衝突型加速器（リニアコライダー）の一つに欧州原子核研究機構（CERN）を中心とした国際協力によるCompact LInear Collider（CLIC）と呼ばれる計画がある。これはヒッグス粒子を大量に生成することを目的としたいわゆるヒッグスファクトリーの一つである。初期段階におけるこの加速器の全長は11.4kmで，電fおよび陽電子を重心エネルギー380 GeVで衝突させる。最終段階では加速器を全長50kmまで延長し，重心エネルギーを3TeVまで上げる計画である。この加速器の鍵となるのは2ビーム方式による革新的な加速方法にある。これはドライブビームによってマイクロ波電力を生成し，これをX-band周波数带域（～12GHz）の常伝導加速管へ供給することでメインビームを非常に高い加速勾配（～100MV/m）で加速する技術である。