若手研究者への期待

摘要

我々の社会の中には，企業をはじめとする営利法人，役所や大学，NPOなど，大きなものから小さなものまで様々な組織があり，それぞれに特色のある運営方法や活動方針が存在しています。さて様々なやり方がある中で，我々のような学会組織は，個々の研究者とどのように向き合い，何を重视して活動を進めていくべきでしょうか？学会の組織は，高い能力を持つ研究者の集まりであり年齢層も幅広く，多くの場合ボランティアベースで運営されています。いわゆる業務命令のような会社組織で用いられる方法で運営されているわけではなく，個人の研究上の新たな発見や研究成果，そして研究に対する強い思いの集合が，組織全体のパフォーマンス向上につながります。そのため結局の所，学会の組織は『個々の研究者が活躍するためのサポートを行い，その研究の価値が正しく社会から評価されるための活動を行う』を最適化することが運営上の重要な鍵の一つであり，これらは特に将来を担う若い研究者に対して重要であると考えられます。