現状と将来展望

摘要

「バイオインフォマティクス」は計算科学を用いて生物学の問題を解決する学問であり日本語では「生物情報科学」と訳されている。その学問の始まりはゲノム配列の解析であったが、その後タンパク質の立体構造研究やネットワーク解析などを含む幅広い概念に拡大している。また、バイオインフォマティクスでは生物情報を多量に扱うためのデータベーステクノロジーとそれを利用するWebインターフェースなどの基盤技術が必須であり、これらも学問とともに並行して開発されている。本稿ではバイオインフォマティクスについて基盤技術を包含した幅広い概念としてとらえて課題を抽出する。そしてバイオインフォマティクスはバイォロジーの発展と密接に連携しているので、特にモレキユラー?バイオロジーの発展とともに解説する。