超スマート社会実現に向けた生物工学の使命

摘要

18世紀後半からの産業革命以降、科学技術は著しい発展を遂げ、人々に豊かな生活を提 供してきたが、一方で、食科問題や資源?エネルギー問題、炭酸ガス排出増大に伴う環境変 動など地球規模での課題が山積している。国連はより良き社会を実現するために、持続可 能な開発目標（SDGs ： Sustainable Development Goals)として17の目標（うち10項目以 上でバイオテクノロジーが貢献できるとされている）を掲げ、全世界がこの目標の達成に向 けて積極的な取組みを行っている。我が国においても、超高齢化や人口減少を背景に、健康-医療をはじめ、モノづくり技術や環境·エネルギー、農業?食料供給などにおいて課題は多く、 解決の鍵を握るバイオテクノロジーへの期待は大きい。