2000年の品不足は需要の過大予測が原因/鉱山から電子機器各社までの各段階で情報交流を

摘要

一部既報（4月8巨］号）のように，リフラクトリーメタルと，その化合物の最大手で，独バイエル·グループのH．C．スタルク社·Peter Kahlert社長（写真）が今月初旬に来日，日本のタンタル·ユーザー（コンデンサ，電子機器メーカーなど）を歴訪し，2000年に起こったタンタルの供給不足，価格暴騰は電子機器業界による需要の過大予測や，タンタルめサプライチェーン（連鎖）の各段階に介入した投機筋により人工的につくられた現象だったという同社の分析結果を報告した。同社長は，「タンタルは埋蔵量，資源量とも豊富で，製錬能力も十分にあるなど将来とも安定供給が可能な状態にある。 二度と2000年のような混乱を起こさないためにも，需要の変動をいち早く察知し，それに供給が即応できるよう各段階でコミュニケーションをはかっていくことが重要である」と強調した。