成人鼠径部ヘル日帰り手術-18年間の治療成績

摘要

鼠径部ヘルニアに対する日帰り手術には，入 院せずに外来で行う外来手術（狭義の日帰り手術）と1泊2日で24時間以内に退院する1泊 入院手術があるい。成人鼠径部へルニァの日帰 り手術は，メッシュによるテンションフリ一修 復術の導入により，術後の再発率と疼痛が劇的 に改善され，治療期がー気に短縮されたこと により，1990年代前半から欧米で急速に普及し た。一方日本では.メッシュによるテンショ ンフリー修復術は導入されたものの，鼠径部へ ルニァに対する日帰り手術は限られた施設での み行われ，欧米のように普及していないのが現 状である。National Clinical Database (NCD) では，2011年から2017年までに.鼠径部へル ニァの入院手術は707.643例(98.7%)に行わ れたのに対して，外来手術は9.582例(1.3%) に行われたに過ぎない。