少子化時代のバイオ関連健康食品の開発戦略: 新規事業育成の立場から

摘要

バブル崩壊後、各種景気指数が悪化しており、経済状況は大変厳しい状況が続いている。 政策面での失敗をその大きな理由にする向きもあるが、医療財政の破綻、年金制度の崩壊など、先行き不透明感（負担増）が精神的に消費者の購買意欲を抑制していることも理由のひとつであろう。 そして少子化（老齢化）がボディーブローのように、弱った体力をなおいっそう消耗させている。 また、最近になって、消費者の大企業への信頼性を損なわせる大きな事件が立て続けに起こったことも記憶に新しいところである。 自動車会社によるリコール隠し、食品会社による牛肉偽装や野菜の産地偽装、電力会社のデータ隠蔽など数えれば切りがない。 このように取り巻く環境が厳しい中、各社生き残りをかけてヒット商品の開発に取り組んでおり、健康食品業界においても例外ではない。 ただ、この業界は他業界と異なり、少子化といえどもパイが増えることが予想されている。 したがって、確固とした戦略に基づき商品開発を推進すれば、実りある成果が期待される。