新たなバイオレメディエーション利用指針のスタート

摘要

土壌、地下水等の環境汚染浄化の技術的手法としては、物理的手法、化学的手法および生物学的手法が存在するが、生物学的手法の中にあって、微生物の機能を活用するバイオレメディエーションは、多様な汚染物質への適用可能性を有し、投入エネルギーが理論的には少なく、一般的に浄化費用も低くすむ可能性があり、将来の主要技術の一つと考えられている。 これまでバイオレメディエーションは、主として油類汚染土壌等の浄化に対してバイオステイミュレーション（浄化場所に生息している微生物を活性化する手法）が用いられてきたが、今後は、バイオオーグメンテーション（外部で培養した微生物を導入）を利用した難分解性物質の早急な環境改善が望まれており、当該技術の進展および今後の利用拡大が期待されているところである。