電子顕微鏡単粒子解析で「見る」超分子複合体

摘要

透過型電子顕微鏡は本来原子レベルの解像力を持った高分解能の計測機器であるが、生物試料を観察する際には電子線による損傷が深刻であり、照射できる電子線が限られるために分解能がなかなか向上しない。 また直接には立体構造は得られず、得られる画像は2次元の投影像である。 しかしながら、個々の画像はS/N比が低くとも、計算機によって膨大な数の画像を処理することで、画質を向上することができ、様々な方向からの粒子像から立体構造を構築することも可能であり、単粒子解析法と呼ばれている。