創薬およびケミカルバイオロジー関連国家プロジェクトの役割

摘要

ゲノム創薬の提唱等により、創薬において、これまで疾患に関係するターゲットタンパク発見により多くの比重が置かれ過ぎてきたきらいがある。 ターゲットタンパクの機能と疾患との関係を明確化するためにも、ターゲットタンパクに作用する化合物を探索することが重要になる。 一方そのための化合物ライブラリー構築およびその方法論が立ち遅れている。 ターゲットタンパクの機能を調節する化合物探索のための化合物ライブラリーについては、単にコンビナトリアルケミストリー等で対応できるものではなく、どのような化合物ライブラリーを構築ないし再構築するかが、現在、創薬における最重要課題の一つとなっている。