ロービジョン児童生徒等の対応について

摘要

障害児が学ぶ場は多様になり,「普通学校で学ぶロービジョンの児童生徒」が増加している.希少障害であるために学校側も対応に苦慮している.多くの眼科学校医にとっても学齢期のロービジョン児童生徒への対応は未経験であるが,児童生徒に適切な学習環境を提供するための介入は可能である.地域や在籍校の事情に合わせ，ロービジョン外来や視覚特別支援学校等,専門機関との連携を進め,学校内での啓発や研修,就学時健診や学校健診においてロービジョンケアが未介入の園児児童生徒を発見して情報提供すること等が求められる.就学相談や入学試験配慮申請は特に連携が重要である.連携や情報提供にはスマートサイトを活用する.本稿では眼科学校医が知っておきたいロービジョン児の現状と社会資源,小児のロービジョンケア,眼科医の役割，年代別の対応と注意点,症例も交え補助具等についても述べる. 眼科学校医としてのお力添えをお願いしたい.