内貲形成術

摘要

内貲形成術は，数多く存在している.整容的なィメージが先行する術式ではあるが， 睫毛内反症，瞼裂狭小症候群，ダウン症候群においては，機能的改善のためには必須の術式で ある.内訾形成術のコンセプトは，3パターンに分類され，内眼角贅皮を単なる余剰皮膚と考 えるか，上眼瞼を下方に牽引する索状物と考えるか，それとも内貲の皮膚ゃ軟部組織が足りな いために内貲が癒合短縮していると考えるかによつて，それそれの術式が存在する.余剰と考 える場合は贅皮部分を切除して内眼角（涙丘)を露出させる方法が用いられる.アジア人に多く 内眼角贅皮によって上眼瞼を内下方に牽引していると考える場合は，贅皮の一部を皮弁として 挙上，位置を変える方法が選択される.贅皮が顕著で，皮膚ゃ軟部組織量が少なく内貲が短縮 していると考える場合は，皮弁を挿入し組織不足を補う，または位置を変えることで，物理的 な距離を延長する術式が選択される.