工作機械需要に対応

摘要

キャップスクリューメーカーのアルプス精工（株）（長野県飯田市、平栗徳夫社長）は、工作機械市場の需要増を受けて売上を伸ばしてきた。飯田工場と本社工場による一貫生産体制により旺盛な需要に対応していく。同社は六角穴付きボルト·六角穴付き止ねじを主力にM1.4からM20の製品を生産。キャップスクリューメーカーとしては、小径から大径·長尺品まで自社で生産できる数少ないメーカーだ。2008年のリーマンショック以降、タイの洪水被害や東日本大震災も重なり需要は低迷したが、主要ユーザーである工作機械業界は、リーマンショック以降設備更新が滞っていた事も背景にあり、昨年から今年上半期は特に需要が高く、それによるリニアガイドやボールねじ等の構成部品が不足して工作機械の納期遅れが起きる程で、自社もキャップスクリューの需要が高い状況となっている。飯田工場と本社工場の両拠点含めた生産能力は月産で最大約300トン。工作機械のほか同じく好調の建設機械や自動車向けの用途が広がり、この昨年下半期から今年上半期は約150～180トンの生産で安定的に推移している。「業績はリーマン前の8割に回復している」と平栗社長は話す。