造血器腫瘍

摘要

日本血液学会(JSH)造血器腫瘍ガイドライン は,2013年に第1版が出版，web公開に合わせて改訂(1.2版)，2018年に第2版を出版，2020年に第2版を小改訂し補訂版として出版,webでも公開された.血液学会ホームページ(HP)で確認できる2013年web版のを旧版,最新の2018年 web補訂版を補訂版と記載する. 造血器腫瘍の特徴として，大規模比較試験から得られるエビデンスは限られている,治癒を目指す腫瘍とそうでない腫瘍がある,造血幹細胞移植が治療に大きな役割をもつ腫瘍がある，慢性骨髄性白血病のように経口分子標的薬のみで長期にコントロール可能な腫瘍がある. 造血器腫瘍ガイドラインの作成方法について作成方法に大きな変更はない.EBMの手法を採用しMindsの方針を参照し作成されている. 各グループで分担して作成された各CQのキーワードを基に，主にPudMedと医学中央雑誌を，またエビデンスレベルの高い重要な学会抄録も対象に含め文献検索を行った.