日本発の荷電粒子線治療技術

摘要

本シンポジウムのテーマであった日本発の放射線医療技 術を開発することは,その分野における日本の国際的な貢 献であるだけでなく,それが国内メーカーによって製品化 されることにより,国内ユーザーの要望の実現や，研究成 果の社会実装につながるという意味で,我々コミュニティ にとっても非常に重要なことである.特に，医療機器分野 では,日本発の技術が少ないと言われてきたが,最近では 輸出金額が1兆円を超え,少しずつ増加している1).その なかで，本稿のテーマである荷電粒子線治療の分野は,日 本発の技術があり，国内メーカーもあって，将来的に可能 性のある分野といえる.