大容量モバイルインターネットに向けたモバイルリング

摘要

オールIP化が進む次世代のモバイルネットワークでは、大都市のユーザ密集エリア（端末数100万台以上）で利用可能な本格的モバイルインターネット通信技術が求められる。 すなわち、大量の移動端末を扱う「大容量性」と、移動端末が行う通信を途切れなく継続させる「高速ハンドオーバ」が重要である。 本研究では、端末の位置管理とパケット転送を担う制御装置LMA（Localized Mobility Agent）を分散配置してリング状に接続するアーキテクチャを提案し、パケット転送方式の基本性能評価や屋外テストベッドネットワークを用いた実証実験を行った。 従来の階層型のネットワークと比較して、10万件規模の移動端末を収容するネットワークで提案方式が優位となることなどを明らかにした。