「ISOと経営」 第6回 「問題解決とISO」

摘要

今回は経営における重要なテーマである「問題解決」に関して、ISOではいかにとらえているか、またどのように取り組んで行けば良いかについて考えてみたい。 誰でも問題は避けて通れるものなら避けて通りたいし、自分に降りかかって欲しくない、いわば「忌嫌うべきもの」ととらえられている。 しかし、経営においては現状維持であってほそもそも自らの能力の範囲内にあるので問題は発生しない。 一見良さそうに思われるが、「ユデガエル」のたとえのごとく長いうちには常に変化している企業環境に適応できず、気づいた時には時代遅れになっており、取り返しのつかないこと（死＝倒産）に至る。 つまり、問題とは現状の能力以上を求めようとするから、現在の経営資源である人·物·金では目標達成できないので問題が発生し、能力不足を問題を通して教えてくれる。 つまり企業にとっては問題が顕在化しているということは健全な状態にあるのであって、逆にもし問題が発生していない、あるいは気づいていないとすればとても危険な状態にあるといえる。