環境編32回 脱地球温暖化社会へ向けて/取り残された日本の課題

摘要

ここ数年、日本でも、酷暑や季節はずれの台風など、気象の乱れが続いている。 気象庁が毎週発表している全球異常気象観測情報を見ると、世界各地で異常高温や異常小雨、逆に極端な冷夏や異常多雨が頻発している。 気象庁の定義によれば、「異常気象」とは、人が一生の間にまれにしか経験しない現象をいい、また、過去30年間に発生しなかったような現象とされているが、あまりに多い気象の乱れは、この異常さすら忘れさせてしまうほどである。 これらすべてが地球温暖化の影響であるとはいえないが、年々ひどくなるこの状況を見ると、全球的な温暖化による気候変動の影響を疑わざるを得ないだろう。