立個別要素法による降雨時における岩盤斜面の確率論的変形予測手法の確立

摘要

石灰石は、日本の全国各地に分布する唯一自給可能な鉱物資源であり、鉄鋼、化学工業、パルプ工業などの生産財、セメントや骨材などの建設臥また、農業、食品、医薬品、水処理、公害防止の中和剤などの広い分野で活用されている。そのような幅広い分野で使用される石灰石は、主にベンチカット方式の露天採掘法によって採掘される。この採掘方式の場合、採掘が進むにつれて残壁が形成され、長期的な採掘によって残壁高さが数百メートルに及ぶケースも珍しくか、。このような長大化した残壁が崩壊すると、経済面や鉱山の安全操業の面などに甚大な影響を与える。このことから、岩盤斜面の安定性評価は非常に重要である。