令和2年度修士論文·卒業論文の紹介

摘要

廃GFRPは、樹脂とガラス繊維からなる複合材科である。高強度のため破砕が難しいこと、多量のガラス分を含むため燃焼が困難であること、などGFRPの特性により廃GFRPの再資源化は進んでいない。現状では、GFRPの樹脂部分を熱分解や高温·高圧を用いた溶解などで処理する方法が研究されているが、処理時間やコスト、残ったガラス残瘡の処理などが課題であり、実用化には至っていない。本研究では、廃GFRPの新たな再資源化技術の開発を目的として、廃GFRPと水酸化アルカリとの反応を活用することで、廃GFRPを簡易に粉末化し、樹脂の燃料ガス化、ガラス繊維のシリカ溶液としての回収が可能な新たなプロセスの開発を試みた。また、迅速で均一な加熱が可能であるマイクロ波加熱を用いて処理を行い、更なる効率化について検討した。