核分割がうまくいきません.柔らかい核と硬い核でなに か工夫したほうがよいでしょうか.皮質吸引は創口部付 近が吸引しにくいですが,なにかよい方法はありますか

摘要

核分割がうまくいかないときにまず考えることは,そ の核分割は本当に必要だったのか，ということである. 研修中の若手は，核分割が手段でなく目的となってしま いがちである.柔らかい核を分割することはベテランで もむずかしい.もし分割するなら豆腐を切るイメージで する.チョッパーを後囊ギリギリまで深く差し込み,割 るというよりは切るようにする.むしろ.分割しないと いう選択肢もある.柔らかければ，水晶体囊の皮質を分 離するハイドロダイセクションだけでなく,エピヌクレ ウスの層間分離を促すハイドロデリニエーションは普段 よりしっかりする.数回に分けて何重にも実施する（図 la）,十分な囊皮質分離と層間分離が実施できれば,US チップのまま機械設定はIAモードにして皮質とエピヌ クレウスを先に処理する（図lb）. IAモード,つまり ゼロusで場合によってはすべて処理できる.処理しき れない核が中央に残っていれば，最後にUSモードに変 更して短時間で処理する.ほとんどは一手で処理できる と思われるカヾ,詰まるようであればエピヌクレウスを IAで処理するときのようチョッパーなどでアシストし ても構わない1)