風力発電の可能性は

摘要

自然の恵みを利用するクリーンな国産の再生可能エネルギーという意味では、風力発電は太陽光発電（前号参照）と並んで期待のかかる新エネルギーである。 政府が今年3月に閣議決定した京都議定書目標達成計画では、新エネルギー導入目標は2005年度実績の原油換算1,160万kl、一次エネルギー供給比2.0％に対して、2010年度は下位ケースで1,560万kl、上位ケースで1,910klであり、上位ケースを達成しても、一次エネルギー供給比では3％程度にすぎない。 このうち風力発電は実績の44.2万klに対して下位ケースで101万kl、上位ケースで134万klだから、エネルギー供給全体からすると、規模はごくわずか。 しかし、太陽光発電の2010年度目標の下位ケース73万kl、上位ケース118klを多少上回る規模であり、風力発電の導入は、崖っぷちに追い詰められた京都議定書の目標を達成するにはやはり軽視するわけにはいかない。