再評価される石炭の魅力強味は豊富な資源量と値段の安さ

摘要

原油価格の上昇は、多くの資源価格の上昇をもたらした。 石油、天然ガスと並ぶ化石燃料の代表である石炭価格もその例外ではない。石炭は、これまでの常識では石油のように常温、常圧で液体ではなく、固体であるために採掘、運搬、保存にコストがかかるうえに、単位当たりの熱量も石油と比較して低く、硫黄酸化物、窒素酸化物も多く排出し、熱量当たりの炭酸ガス排出量も石油と比較して3割程度多いという欠点を持っている。 単位熱量当たりの炭酸ガス排出量を比較すると、石炭が100、石油が75、天然ガスが60と、21世紀のエネルギーとして期待される天然ガスと比較すると、実に2倍近い炭酸ガスを排出し、地球温暖化問題の元凶のようなエネルギーとして位置づけられていた。